こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。
ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!
この記事は
“これから作業療法学科に通いたい”
“作業療法学科のことを詳しく知りたい”
と思われる高校生の皆さん、大学生の皆さん、社会人の皆さん、親御さんまで全ての方におすすめです。
作業療法士のこと。作業療法学科ではどんなこと学ぶのか。学費はどのくらいかかるのか。などにしっかりと答えていきます。
是非、最後まで目を通して頂き今後に役立ててください!
加えて他にも作業療法学科関連の記事を書いています。
こちらも参考にしただけるとより、作業療法学科のことや作業療法士のことを知れるようになるかと思います!
是非、覗いてみてください!
作業療法学科とは何を学ぶところなのか|作業療法士が詳しく解説します
作業療法学科とは何を学ぶところなのかをお伝えする前に作業療法士になる方法を簡単にご説明していきます。
まず作業療法士になるには、作業療法課程がある”大学”か”専門学校”に行き3〜4年勉強と実習を実施し年に1回ある国家試験に合格しなければなりません。
現在の作業療法課程では、ほぼ3年制課程がなくなり専門学校でも4年制課程となっているところが多いです。
加えて米国では既に作業療法課程は4年制課程ではなく6年制課程になっており医学部教育と同等の扱いとなっています。
今現在、日本でも“6年制課程が良いのでは?”という案が出てきており、もしかしたら将来6年制課程になる可能性があります。
そして、作業療法学科を目指そうとしている人が一度は疑問に思うであろう“大学に行けばいいの?”“専門学校に行けばいいの?”という疑問に関しては、結果から言ってしまうと4年制の学校に行けば大学だろうが専門学校だろうが何も問題ないです。
それが何故かというと1つは資格職なので大学を出ようが専門学校を出ようが最終的にうける試験が一緒だからです。
もう1つが専門学校4年制課程を卒業すれば大学卒と同等の学位にあたる“高度専門士”をと言う称号を取得できます。この高度専門士とは、専門学校卒業後でも大学に入り直すことなく大学院に行けることや職場における待遇面に関しても大学卒と同様の待遇を受ける事も可能となっています。
作業療法士の資格取得後の病院や施設勤務では“学力”より“コミュニケーション能力”の方が重要視されます。
“卒業校”や“学力”だけで、下に見られたりすることはないので安心してください!
資格をとってしまったら皆同じ。
後は目の前にいる患者さん・利用者さんに対してどれだけ情熱を捧げられるかで大きく変わっていきます。
学校選びを行う基準としては“国家試験の合格率”学校の先生の“外部活動”“論文数”“認定作業療法士がいるかいないか”で判断して良いです!
後は学校の雰囲気が自分にあってるか、あってないかも重要になります。
実際に学校見学に行って在校生や学校の先生と接してみることが大切になります!
実際に作業療法学科では何を学ぶのか
では、実際に作業療法学科で学ぶことを学年別でまとめていきます!
具体的に書いていきますので是非、どんなことをやっているのか知ってて下さい!
1年次
1年次では、一般教養(英語、情報処理、生物学、物理学)や解剖学、運動学、生理学、コミュニケーション方法論、人間発達学、作業療法概論、心理学、地域学、身体・精神評価学、倫理学など今後、作業療法士になっていく上での基礎を学んで行きます。
また、1日施設見学などを行い、他職種理解や福祉用具機器の理解、実際の作業療法士が何をやっているのかを見ることもあります。
学校によっては、1年次より学生同士で“”“関節可動域評価”や“筋力評価”を実際に練習や実技試験するところがあります。
学期末テストに関しては、結構難しいと思います。
新しいことばかり習うので、本腰いれていかないと分からないことだらけです!
高校で習ってきたことがほぼ通用しないので1から学んでいくことになります。
そして、厳しい学校であれば基準点を取れなければ容赦なく留年させられます!
これに関して、かなりシビアかなと思います。
なので、ただ学校に通って単位をとるだけではダメってことになります。
ちなみにアルバイトに関しては出来ます。
アルバイトの頻度に関しては、勉強に支障ない範囲で行うことを強くオススメします!
でないと勉強が疎かになり学年を上げることが出来なくなってしまいます!
2年次
2年次では解剖学・運動学・生理学をより発展させたものを学んで行きます。
1年次で学んだことを応用していく勉強になっていきます。
加えて整形外科学、内科学、神経内科学、病理学、精神医学など医師と変わらない内容の勉強をしていきます。
講師の先生も実際に現場で働いている医師や大学で研究している医師に来て頂くので、かなり専門的なことを学んでいきます。
講師の先生も様々な医療に関する最新の知識や情報などを教えてくれるので、医療系学生にとっては目からウロコな情報ばかりでした!
作業療法に関することは身体・精神・発達などの評価学をより具体的に学んでいきます。
評価とは患者さんや利用者さんの身体や頭のことを正しく理解するために用いる検査みたいなものです。
3年次に控える本格的な実習に備えます。
テストに関しても1年次同様、さらに難しくなります。
もちろん合格点取れなければ即留年です。ここは、全くもって変わりません。
またレポート提出やグループワークも増えてくるので、様々な人とコミュニケーションを取ったり、学校に閉じこもりの日々も増えていきます。
実習に関しては、1日だけの実習ではなくなり1週間や2週間と病院や施設に行き続ける実習が始まります。実際に患者さんと接したり身体に触れさせてもらう体験をしていきます。
緊張しますが非常に良い経験となること間違いなしです!
2年次は緊張とワクワクの感情が入り乱れる時期になっていきます。
3年次
3年次は、解剖学、運動学、生理学、整形外科学、内科学、神経内科学、病理学、精神医学の発展系を学んでいきます。
人の身体のことに関して徹底的に学び、病気の種類に関しても様々な病気に対応出来るように勉強していきます。
覚えることが膨大過ぎてしんどくなってくる学年です。
常に頭がパンクする寸前みたいになります。
OSCE(オスキー)と呼ばれる学生同士や学生対教員で身体・精神面の評価を実践形式におこなっていきます。
教員が患者さんや対象者さんになりきって学生が主体的に検査・測定を行っていきます。
OSCE(オスキー)では“この人は、肩が挙がらないな”と判断したら“関節可動域が何度か”や“筋力がどのくらいあるか”を自分で評価していく必要があります。また、“喋らないな”と判断したら“その人の性格はどんな性格なのか”や“どのような精神状態なのか”を調べていきます。
さらに机上の勉強では少しずつ作業療法治療学が始まっていき、
実際の治療に関して学んでいくことになります。
学ぶ内容としては、装具や福祉用具のこと身体領域・精神科領域・発達領域・老年領域全ての領域における治療方法を学びます。
そして、3年次では“評価学実習”“検査・測定実習”と言われる実習が1ヶ月程度行われます。病院や施設に行き、実際に患者さんや利用者さんに触れ、評価し問題点を挙げていく実習になります。挙げられた問題点から患者さん・利用者さんのことを理解し治療プログラムを立案していくところまでの実習になります。
実習地には学校の先生は居ませんので、自分1人でどうにかしていかなければなりません。
実習指導者がつき基本的にはその人とやり取りを行いながら患者さん・利用者さんと接していくことになります。
普段の環境とは違う場所で物事を学び本格的な実践となるので緊張感や不安もピークなりやすくなります。
3年生の実習は患者さん、利用者さんと触れて評価するのはもちろんですが、社会人としてや人間としてのスキルも磨いていく場にもなっていきます!
4年次
4年次までくれば、ほぼ授業はなくなります。
残されているのは定期的に行われる国家試験模試、約4ヶ月の総合臨床実習、卒業研究、国家試験となります。
総合臨床実習は、最後の実習です。
学校にもよるとは思いますが2ヶ月を2回行うのが普通です。
総合臨床実習では、1〜2人受け持ち患者さんを担当し評価・治療を行なっていきます。
実習指導者の指導の下に問診・評価・統合と解釈、治療プログラム立案・治療・再評価・考察まで全てをまとめ上げていく作業を行います。
最近では、レポート作成を行うことは少なくなりました。また、ケースノートと言われる担当患者さんのことまとめるノートも無くなっています。ただ、レジュメ作成したり毎日のデイリーノートを書くと言う作業は無くなっていません。
自分が学生の時は、レポートもケースノートもデイリーノートもレジュメ作成もあったのでとにかく時間に追われる実習を行なっていました。また、自分は、全然出来ない学生だったので4ヶ月間の平気睡眠は3〜5時間ぐらいでした。
この睡眠時間で日中は寝れない環境、常に緊張の糸が緩むことなく張り続けなければならない状態なので、ものすごく疲れます。
書き物もしないといけない、患者さんの評価や治療も正しく行わなければならないと言うプレッシャーは物凄いものがあります。
これが作業療法学科における実習が大変と言われる由縁です。
乗り越えてしまえば“良い思い出”になるんですが、乗り越えるまでが大変なんです!
次に卒業研究は、何か研究したいテーマを考え自分で決め(個人でやる所とグループでやる所それぞれ学校によって違います。)研究しレポートにまとめ、パワーポイントを使用し発表を行う作業があります。
ほぼ、どの学校も必須なので、ここは避けては通れない関門になると思います。
研究するに当たっては、学校の教員が指導者として指導してくれるので、頻回に教員とセッションし作り上げていきます。
そして最後が国家試験ですね。
国家試験を受ける前に、学校独自の試験や全国模試で何点以上を取るようにと義務付けられている学校が多いです。
その試験で学校が定める基準値以上を取らないと国家試験を受けることすら出来ません。
再試も1回のみと極めて厳しく設定されている学校が多いと思います。
もちろん合格点が取れなければ即留年です。容赦情けのない世界です。
学校試験落ち浪人となってしまう人も一定数います。
各学校でふるいにかけられ流ので、のし上がってきた人達が国家試験を受けることになります。
各学校でふるいにかけられてきた精鋭たちが本気で試験を受けても71.3%の合格率です(平成31年2月24日25日に受けられた方の結果)。
なので、国家試験は比較的難しい試験と言っても過言ではないです。
作業療法国家試験は共通問題、専門問題の2つに分かれてます。
総得点165/275点以上、実地問題(専門領域の中でも更に点数が多く設定されている問題)は43/120以上取らなければなりません(今年の結果を参照)。
総得点が合格以上でも実地問題が42点とかであれば不合格になります。
こんな過程を通って、今病院や施設にいる作業療法士が臨床の現場に立っています。
作業療法学科の学費に関して
最後に学費に関しても触れておきたいと思います。
学費に関しては入学料、授業料、設備費、ユニフォーム代、教科書・教材費、臨床実習費、学生災害保険料、健康管理費、海外研修費、同窓会費、後援会費、学友会費、資格講習費、健康管理費など、様々な物にかかります。
上記の費用を含め4年制私立大学や専門学校の1年間にかかるお金はざっくり180~200万円程度かかります。
これを4年間払うので実質は800万近くになります。
では、国公立はどうでしょう!?
上記の費用を踏まえて多く見積もって年間100万円ぐらいかかると思います。
なので、4年間で実質400万円近くになります。
国公立の方が当たり前ですが学費は安くなります。
ですが国公立に入るには狭き門になります。本当に努力してきた人しか入学することが出来ません!
国公立・私立大学や専門学校に通われている方全ての人に共通して奨学金を借りている人は多いです。
学費を安くする為には、ものすごい勉強を頑張り“特待生”になるという手段もあります。
特待生になれば授業料免除であったり、無利子の奨学金を借りたりすることも出来ます。
学費に関しては、工夫しながら皆さん4年間を乗り越えて行っています!
作業療法学科は忙しいけど作業療法士は魅力的な仕事
いかがでしたでしょうか。
作業療法学科とは何を学ぶところなのか|作業療法士が詳しく解説!と題して記事をまとめてきました!
現在、病院や施設で働いている作業療法士は全員、上記の過程を過ごしてきています!
昔と今を比べると確実に今の方が簡単に作業療法士になれる可能性が高いです!
繰り返しになりますが作業療法士を目指すには今が最もチャンスです!
学校生活は、非常に忙しい毎日になりますが乗り越えて資格を取れれば最高の毎日が待っています。
自己肯定感を上げながら仕事も出来ますし、比較的プライベートも確保されますし、食いっぱぐれもない。何より自分の知識と技術で患者さん・利用者さんを良くしていくことが出来るようになります!
是非、作業療法士を目指してみて下さい!
この記事を読んでくれた方と作業療法士として出会えることを心の底から楽しみにしています!
以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
『悩み事』『もっと聞いてみたい事がある』と言う方はTwitterのDMやブログのお問い合わせから連絡下さい。1人で悩まず一緒に歩んでいきましょう!