リハビリコラム

転倒予防方法を作業療法士が紹介|意識するポイントを伝授

こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。

ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!

なお
なお
今回は、病院や施設における転倒予防方法を作業療法士11年目が詳しく解説して行きます。ぜひ、日々の臨床に役立てて頂けると患者さんや利用者さんを適切に守ることが出来るようになります。ぜひ、最後まで目を通してみてください。

前回までのリハビリ関連記事を抜粋して貼っておきます!
面白いと思いますので是非、お時間あるときに見てみてください!!!

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https://otclover.com/occupational-hazard-part-2/

日々の入院生活、入所生活、リハビリを行うにあたって付きものと言っても良い程、起こり得るのが『転倒』です。

もちろん転倒させたくて転倒させる医療従事者は1人もいません!

病気や怪我をしてしまうとどうしても足腰が弱ってしまったり手術直後の方などは非常に転倒してしまいやすかったりするんです。

そのリスクを捉えた上でセラピスト(作業療法士、理学療法士)はリハビリを実施しています。

転倒に関しては常に背中合わせの状態です。

なお
なお
では、そのリスクがある中でどのようにしたら、より転倒させずにリハビリを行なっていく事が出来るのだろうか!?

それには、ちょっとした工夫と少しの意識が必要となって来ます。
これからお伝えしていく事を実践することで大きく転倒リスクを減らす事が出来るかと思います!

その方法に関して今までの臨床経験を活かしお伝えしていきたと思います!
現役のセラピストの方や学生さん患者さんや利用者さんと接する医療従事者の方に是非、見て欲しい記事となってます!

転倒予防方法を作業療法士が紹介|意識するポイントを伝授

WHOグローバルレポートによると

毎年、65歳以上の人の約28〜35%が転倒しており70 歳以上の人では32〜42%に増えている。

長期療養施設で暮らしている人の約30〜50%が毎年、転倒しており、そのうちの40%が何度も転倒を繰り返している。

と述べられています。

何も病気や怪我をされてない方でもこれだけ日常生活を過ごしていく上では転倒リスクというものが存在しています。

高齢者や病気・怪我の方が転倒してしまうと

・打撲

・脱臼

・骨折

・脊髄損傷

・脳内出血

などの怪我に繋がってしまう可能性があります。

それが原因で寝たきり、筋力低下、体力低下、憂鬱気分、役割の喪失、楽しみの喪失に繋がってしまい人生の質を大きく落としてしまう可能性も存在します。

なお
なお
これは、なんとしても防いで行かないと行けないことですよね!

また、病院や施設内の作業療法士が患者さん、利用者さんを転ばしてしまうと

・インシデントレポートの作成

・アクシデントレポートの作成

・事情説明

・家族への説明

・訴訟

・解雇

・免許剥奪

レポート関係や事実説明、家族説明は必ず行わなければならなくなりますし最悪の場合、訴訟、解雇、免許剥奪など非常にきつい処分を受けてしまう可能性も存在します。

訴訟、解雇、免許剥奪なんて、なんとしても防いでいきたいですしインシデントレポート、アクシデントレポート、事情説明も出来れば仕事が増える事なのでやりたくないですよね!

上記の項目ににも記載させて頂きましたが転倒を防いでいくには『ちょっとした工夫と少しの意識が必要』となります。

次の項目からは、患者さん、利用者さんを転倒させない方法に関して書いていきたいと思います!

是非、参考にしてみて下さい!

転倒予防方法を解説|ポイントまとめ

ここからは、転倒予防方法を紹介〜ポイント〜と題してノウハウをお伝えしていきます!

これらをキッチリ守れば非常に高い確率で転倒を防げるようになるかと思います!

・絶対によそ見をしない

・大丈夫であろうで動かない

・身体、認知機能評価をしっかり行う

・既往歴、服薬状況をしっかりとみる

・スリッパで移動しない、周りの環境に留意する

です。

なお
なお
当たり前の事を伝えてますが、この当たり前が出来ていないことにより転倒を招いている事がほとんどです!

上記の項目に関して1つずつ解説していきたいと思います!

絶対によそ見をしない

転倒予防を行うにあてって絶対に守らなければいけないことは、よそ見をしないことです。

なお
なお
目の前の方の集中すればいいのについつい違う方向が気になり目を向けてしまう。その一瞬の油断が転倒つながります。注意するべきところです。

これを聞いてドキッとする医療従事者は多いはずです。

歩行中は、何が起きるか分かりません。

絶対によそ見は禁物です!

よそ見をしてしまうことにより転倒リスクはグーンっと高いものになってしまいます。

また、方向転換時も絶対によそ見は禁物です!

・足を引っ掛けるかもしれない

・バランスを崩すかもしれない

・予想と反する動きをするかもしれない

・つまずくかもしれない

など『かもしれない』を常に頭の中に入れ動き転倒防止をしていく必要があります。

これは、新人さんより経験年数を積んだ中堅〜ベテランさんが行いやすい過ちだと思います。

何事も過信せず歩行や粗大的に動く時は、集中してよそ見することなく患者さん、利用者さんと関わるようにして行きましょう!

大丈夫であろうで動かない

大丈夫でろうで絶対に動かないこと。

これは新人さんにも中堅さんにもベテランさんにも言えることかと思います!

・いつも転ばないから大丈夫だろう

・慣れている環境だから大丈夫だろう

・これだけの身体機能があるから大丈夫だろう

・認知症がないから大丈夫だろう

・症状が落ち着いているから大丈夫だろう

この考え方が転倒に繋がっていきます!

怪我や病気で入院、入所されている方にとって『大丈夫だろう』なんて1つもありません。
むしろ『こんなことでも転ぶだろう』と思っていた方がリスク管理が行えるようになり
転倒リスクを大きく減らす事ができるようになるかと思います!

大丈夫!なんて自信を持って言えることは、ほとんどありません!
どんな時も気を抜かず転倒に対して配慮していく事が重要となります!

転倒に配慮する事は、結局目の前の方に害を与えないということと自分の身を守る事に繋がっていきます!

とにかく油断せず転倒に対する配慮を行なっていきましょう!!!



身体、認知機能評価をしっかり行う

身体、認知機能はしっかりと評価しましょう!
ここが評価しきれてないと転倒に繋がります!

経験則で絶対に物事を進めてはいけません!!!

・下肢や体幹の筋力はどうなのか

・関節可動域はどうなのか

・麻痺の具合はどうなのか

・筋緊張はどうなのか

・認知機能はどうなのか

・高次脳機能はどうなのか

転倒リスクを減らす為には時にボトムアップで評価していくことも大切です。

臨床に出るとトップダウンと言って『目標から問題となる機能を評価する』という風に
時間をより効率的に使う介入を行うようになりますがこの方法ですと身体や認知面に関する見落としが必ず出てきてしまいます。

見落とし=転倒です!

これは頭に常に置いておいて良いかと思います。

また、出来るのであればしっかり、下肢、体幹の評価も行いましょう!
歩行に関しても分析出来るようになりましょう!

出来ない、やり方が分からないのなら理学療法士さんに教えてもらいましょう
自分自身のプライドをしてましょう!!!

これを行うことで目の前の方も自分自身も守る事が出来ます!
そして、より転倒リスクを大きく下げていけるようにもなっていくかと思います!

既往歴、服薬状況をしっかりとみる

カルテを見た際に既往歴見てますか?服薬状況見てますか?
ここを流し読みをしてしまった事により転倒に繋がってしまった。なんてことは容易に起こり得ることです!

・既往に起立性低血圧がある

・既往にてんかん発作がある

・既往に不整脈がある

・既往に失調症がある

・既往に末梢神経障害がある

・服薬として睡眠薬を飲んでいる

・服薬として鉄剤を飲んでいる

など、これら全て転倒に繋がるリスクとなります。

これらを知らないで患者さんや利用者さんと接していると、突然気を失い倒れてしまったり、突然転倒してしまったりなどの症状を起こしてしまう可能性があります。

情報収集不足=転倒リスクです。

たかが既往、たかが内服とは思わず細かいところまで配慮して患者さん・利用者さんと接するようにして行きましょう!

そうすることによって転倒リスクを大きく減らす事が出来るようになるかと思います!

スリッパで移動しない、周りの環境に留意する

スリッパで歩行練習してませんか?
周りの環境まで配慮して患者さん・利用者さんと接していますか?

歩行を行う際に靴は、なんでも良いではダメです!

・スリッパは脱げる可能性や滑る可能性が高いです

・わずかな段差でつまずく可能性があります

・フローリング、畳、絨毯で床から得られる摩擦抵抗が違います

・電気コードまで目を向ける必要があります

・電気の明るさの違いで転倒リスクが変わります

医療従事者なら環境まで目を向けて行かないとダメです!
環境にまで配慮できないと転倒を呼びよせてしまいます

より安全に移動できる方法はどんな方法か?
より安全に移動できる環境はどのような環境か?

常に考えながら物事を考えていけると転倒リスクを大きく減らす事ができるようになります。

何事も雑になったり、めんどくさがったりせず身体のことから環境のこと、身につけるものまで配慮していきましょう!

そうすることで転倒リスクを減らす事が出来るようになるかと思います!

医療従事者が行うべき転倒予防は工夫と意識です

いかがだったでしょうか?
転倒予防方法を作業療法士が紹介|意識するポイントを伝授と題して記事をまとめてきました。

医療従事者が行うべき転倒予防は工夫と意識です!

担当の方へのちょっとした配慮で転倒予防というものは確実に行えるようになります。
過信が全ての失敗へとつながります。自分の能力に過信せず、客観的なデータを集めていくことも大切です。

転倒に対して工夫と意識さえ行えれば自分の医療従事者人生を守りながら全うすることが出来るようになるかと思います。

転倒は経験年数を積んでも付きものです。

車と一緒で慣れてきた時が一番、転倒させてしまうリスクが存在しています。
客観的なデータに基づいて歩行練習や粗大動作練習を行なっていきましょう!

むやみやたらに歩かせてしまったり、動かせてしまったりすると転倒をさせてしまい、訴訟、解雇、免許剥奪などに繋がっててしまいます。

そうならない為にも初心の心を忘れずに毎日を過ごしていきましょう!!!

ぜひ、上記のことを参考に転倒予防を行なって頂き患者さんや利用者さんと良い関係性で関わっていくようにして行きましょう!

ちょっとした意識で転倒予防は必ずできます。
臨床中は集中して行動して行きましょう!一つのことが終わったら次のことをやる。

その意識を持って行動していくことが大切です。

以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
『悩み事』『もっと聞いてみたい事がある』と言う方はTwitterのDMやブログのお問い合わせから連絡下さい。1人で悩まず一緒に歩んでいきましょう!

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