リハビリコラム

フレイル予防には作業療法が良い|フレイルを理解しリハビリを知る

こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。

ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!

なお
なお
今回は、フレイル予防には作業療法が良い。と題してフレイルの説明とリハビリについてご紹介していきたいと思います。

みなさんは『フレイル』という言葉を聞いたことがありますか?
高齢化社会が進む中で『フレイル』というのは大きな社会問題の1つになってきます。

フレイルは適切に対処していかないと、寝たきりになってしまったり、重篤な病気にかかってしまったりします。

フレイルの対策を行なっていくにあたり『作業療法』の視点を取り入れていくことが非常にキーポイントとなってきます。

『フレイル』の適切な対処方法を述べていきます。

ぜひ、参考にして頂き健康寿命を伸ばしていきましょう!
いつまでも若々しく健康で苦痛なく過ごしていきましょう!!!

フレイル予防には作業療法が良い|フレイルを理解しリハビリを知る

結論からお伝えします!
フレイル予防を行なっていくには、作業療法の視点を取り入れていくことがよいです!!!

ここで少し作業療法の定義の中にある文言を皆様にお伝えしていきたいと思います。

・作業療法は「人は作業を通して健康や幸福になる」という基本理念と学術的根拠に基づいて行われる。

・作業には、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為と、それを行うのに必要な心身の活動が含まれる。

・作業には、人々ができるようになりたいこと、できる必要があること、できることが期待されていることなど、個別的な目的や価値が含まれる。

作業に焦点を当てた実践には、心身機能の回復、維持、あるいは低下を予防する手段としての作業の利用と、その作業自体を練習し、できるようにしていくという目的としての作業の利用、およびこれらを達成するための環境への働きかけが含まれる。

人は作業を行うことで健康幸福でいられるんです。
ということは作業を行わなくなると不健康不幸になるということです。
それはマズいですよね。であれば、当たり前のことですが、やはり作業をして健康幸福でいたいですよね!!!

そして次は『フレイル』です。
フレイルってどんな状態をいうんだっけ?と言う方に『フレイルとは』について説明していきたいと思います。

フレイルとは

厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」)とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。

です。

なお
なお
この文章だけをパッとみて一瞬で理解できた人、多分天才だと思います!笑

要するに、歳をとり何もすることなく、筋力も体力も落ちていってしまい、最終的に『動けなくなってしまった』『心不全や肺炎、腎臓病や脳卒中』になってしまうことを言います。

そんなフレイルに判断基準というものが存在します。
以下の項目を上げておきます。

Friedの基準には5項目あり、3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。

・体重減少)意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少

・疲労しやすい)何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる

・歩行速度の低下

・握力の低下

・身体活動量の低下

自分が該当していたり、家族が該当していたり、施設入所・通所で来られている人で該当している方などいませんか?

ただ、フレイルは救いようがあり『予防』の段階を示しています。先ほどまで述べてきた病気や動けなくなる前に適切に対応することが重要とされています。

適切な予防は『いつまでも健康で病気のない生活』を送れるようになります。

では、具体的にどうやって予防をしていけば良いのでしょうか?
それをこれからお伝えしていきたいと思います。

生活リズムを整えて過ごしていく

生活リズムを整えていくという事はフレイル予防の非常に重要となる項目です。

朝起きて→整容やトイレをして→着替えて→ご飯を食べて→行動して→昼ごはんを食べて→行動して→夕ご飯を食べて→お風呂に入って→整容して→寝る。

この一連動作が重要です。
普段何気なくやっている動作ですが、高齢になると体力が落ち動くのも億劫になり、上記の行動すら行わなくなる方が多いです。

・1日中、ベッドの上にいる。そこでご飯を食べる、テレビをみる、動かない。

・着替えをせず1日を過ごす。

・家に引きこもりの生活。

・ご飯を食べるのも不規則。

・睡眠時間もバラバラ。

・運動もしない。

上記のことを繰り返していると『フレイル』に一直線です。

上記のことを意識的に行わないようにするだけでも大きな『フレイル』予防となっていきます。

作業療法の観点からも『作業に焦点を当てた実践には、心身機能の回復、維持、あるいは低下を予防する手段としての作業の利用と、その作業自体を練習し、できるようにしていくという目的としての作業の利用、およびこれらを達成するための環境への働きかけが含まれる。』と書かれています。

生活リズムを整えるという『作業』に焦点を当てると、心身機能の回復、維持に繋がっていくという根拠があります。

これは直接、作業療法士が介入しなくても、家族やご本人様が意識するだけでも行える実践です。

生活リズムを整えるという単純なことですが『フレイル』予防を行なっていくに当たっては、非常に重要になってくるかと思われます。

自分の楽しみを見つける

作業療法は「人は作業を通して健康や幸福になる」という基本理念と学術的根拠に基づいて行われる。作業には、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為と、それを行うのに必要な心身の活動が含まれる。

作業には、人々ができるようになりたいこと、できる必要があること、できることが期待されていることなど、個別的な目的や価値が含まれる。

一番最初に書いた作業療法の定義ですね!

このことからも『作業を見つけていく』=『楽しみを見つけていく』=『健康』=『フレイル予防』なんです!

作業を見つける事ができれば『健康』になれるんです。
『フレイル予防』が行えるんです。
素晴らしいことですよね!!!

健康であれば『フレイル』なんていう話は出てきませんもんね!

では、具体的に楽しみを見つけるということはどういうことか
以下にまとめて見ました。

・趣味がある方は、趣味を継続してやる。そして家の中でやるのではなく外で行うようにする。

・人と会話をする、人と食事をする、人と遊ぶ。これらも楽しみに直結することです。特に女性にとっては意味合いが大きいかもしれません。

・新たにやってみたいことを探してみる。そして、とりあえずやってみる。行動をしてみる。

・旅行に行ってみる。

・料理を作ってみる。

などが考えられます。
自ら行動し『楽しみを見つけていく』ことが重要となります。

なお
なお
病院で作業療法を展開する際も必ず『趣味』や『今までの生活で楽しみにしていたこと』『大切にされている日課や作業』など聞いてから作業療法が開始していきます。

上記のことも作業療法士の指導がなくても自分自身でセルフ作業療法が行えますね!

自問自答することで楽しみが見つかり、楽しみが見つかれば結果動く・身体を使う・頭を使うことに繋がっていきます。

フレイル予防の観点から積極的に『自分の楽しみを見つけることをオススメ』します。



意識的に有酸素運動と筋力トレーニングを行なっていく

身体を鍛えていくことに歳などは関係ありません。
いくつになっても意識して身体を動かすことで身体を鍛えることは可能ですし、筋力をつけることも可能です。

筋力をつけるに当たっては適切な食事管理も必要となっていきます(食事を食べず有酸素・筋トレだけでは、どんどんやせ細っていきます。これはダメです)。

身体の衰えを感じてきたら、少し歩いてみる、軽い筋トレをやってみる(屈伸動作。鉄棒ぶら下がる。床からの立ち上がりと座り動作など)など工夫することも良いかもしれません。

『フレイル』の予防は意識的に『何かを初めてみるところ』からも始まっていきます。

バリアアリーにしてみる

最後に紹介したいのは、あえてバリアアリーにしてみることです。
バリアアリーはバリアフリーの逆です。

あえて障害物を置いたり、福祉用具を取り付けなかったりすることです。
バリアアリーでの環境では、バリアフリーの環境より非常に身体や頭を使う事が求められます。

怪我のリスクが高い人に対して行うのは、あまりオススメしませんがフレイルになりかけている方に対してバリアアリーの環境にすることは『フレイル』を予防する観点からすると非常に良いことだと思います。

今の現代 、様々な場所でバリアフリー化となってますが、あえて『階段を登る』『障害物を避ける』『高いところからものを下ろす』『遠くの場所に普段必要なものを置いておく』など工夫しても『フレイル』の予防をするという観点も必要です。

誰でもフレイルになり得るからこそ防いでいこう!


フレイルは誰でもなり得る症状です。
歳を重ねれば重ねる程フレイルの状態になってしまう可能性が高いです。

なお
なお
意識的にフレイルにならないように行動していくことが重要となってきます。

上記の項目で挙げたことを意識的に行ってみてください。
自分は大丈夫。と鷹を括っているとあっという間に動けなくなってしまいます。

動けなくなってからの身体的な老いや認知的な老いは物凄いものになります。
気づいた時には自分でもうどうにもこうにもならなくなってしまいます。

なお
なお
病院の現場でもそういう人を何人も見てきています。だからこそ“動けなくなる前からしっかりとした予防を行っていくことが重要です。”と言うことを強く伝えたいです。

動けなくなってきた段階でフレイル予防を行っていくのではなく動けるうちからフレイル予防を行う。

それがいつまでも健康で充実した毎日を過ごしていく為に最も重要なことになります。
人生一度きりなのだから、いつまでも最大限楽しめるようにしていきましょう!

今からフレイル予防を実践して健康な毎日を過ごそう!


いかがだったでしょうか!?
フレイル予防には作業療法が良い|フレイルを理解しリハビリを知ると題して記事をまとめてきました!

本日の記事のまとめです。

・フレイルの予防には作業療法が良い

・人は作業を行うことで健康や幸福でいられる

・フレイルは健康な状態と日常生活でサポートが必要な中間を意味する

予防には

・生活リズムを整える

・楽しみを見つける

・意識的に有酸素運動、筋力トレーニングを取り入れる

・バリアアリーにしてみる

なお
なお
今からフレイル予防を実践して健康な毎日を過ごそう!

作業療法士は、上記のことに加えて一人一人のお身体の状態を適切に検査・評価して、より具体的に対策方法や環境整備を行なっていく事ができます

自分は作業療法士の資格を持っているので、何か不明点や疑問点があれば連絡して頂ければ『無料』でご相談に乗ります。

是非是非、この記事の様々な所を参考にしていだければと思います。

以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
その他にも

誰でも出来るロコモティブシンドローム予防をリハビリ職が解説します誰でも出来るロコモティブシンドローム予防をリハビリ職が解説しました。ロコモティブシンドロームとは?やロコモティブシンドロームを楽に改善していきたいと思われる方に必見の記事になります!...
健康寿命を伸ばすために行うことを現役作業療法士が紹介します!健康寿命の伸ばし方を現役の作業療法士が解説しました!いつまでも元気に長生きしたいと思われる方に必見の記事です。...
お酒と健康の関係性|ストレス発散に飲まないことが大切!ストレス発散にお酒を飲んだりしていませんか。今回はお酒と健康の関係を医療従事者がまとめました。ストレス発散でお酒を飲んでない理由を中心にお伝えしています。...
笑うことで健康になることを医療従事者が徹底解説します!笑うという行為には、健康になれる秘密が隠されているんです。医療従事者の立場から笑うことで健康になれる理由を解説しました!健康的に過ごしていきたい方必見の記事です!...
血液検査で分かることを詳しく解説します|健康診断項目に沿って説明血液検査結果から分かることを詳しくまとめました。健康診断を受けた後の方や体調不良により血液検査を受けた方にオススメの記事です。病院勤務10年目でよく患者さんの血液検査の解釈をしている立場から書いています。...
身体のSOSサインに気付こう!|当てはまる項目があったら即休もう身体のSOSサイン。適切に気付けていますか?気付けないと後戻りできない状況まで陥ってしまいます。今回は、医療従事者の立場から身体のSOSサインに関して細かく解説しました。是非、みてみて下さい!...

などの記事も書いています。
ご興味あるものがあれば、是非覗いてみてください!

少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
『悩み事』『もっと聞いてみたい事がある』と言う方はTwitterのDMやブログのお問い合わせから連絡下さい。1人で悩まず一緒に歩んでいきましょう!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です