こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。
ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!
本題に入る前に以前までに書いた作業療法士関連の記事を載せておきます。
ぜひ、こちらもみて頂けれると嬉しく思います!
https://otclover.com/occupational-hazard-part-2/
今回はカルテの書き方です。
新人さんが職場に入職して、まず迷うのがカルテの書き方かと思います!
上司からは『とりあえず書いてみて』とは言われたものの書き方よく分からないしな・・・って事が起こりうる可能性は大いにありえます(自分が新人の時がこんな感じでした)。
自分と同じ思いはして欲しくないですし職場に入職する前からある程度書き方がわかっていれば心の余裕も持てるのではないかと思い、実際自分が書いているカルテの書き方をご紹介したいと思います!
書き方のポイントもお伝えできればなと思っているので、これから新人の作業療法士になる方や現役の作業療法士の方、リハビリ学生さんにおすすめです。
是非、ご自身の書き方とも見比べて頂き参考に出来るポイントがあればマネしてみて下さい!
リハビリカルテの記載例を具体的に解説|SOAPをマスターしよう!
実際に自分が書いているカルテの書き方をお教えします。
自分はカルテをSOAPで書いています!SOAPは一番オーソドックスな書き方かと思います。
学生の頃から書かされているという方も多いと思います。そんなSOAPを軽くおさらいしておきます。
S(subjective):主観的情報 発言内容
O(objective):客観的情報 評価データー
A(assessment):評価 考察 問題点の抽出
P(Plan):計画 治療方法
となります。
これに基づき、毎日SOAPに沿ってカルテを書いていくことになります。
では、実際にいつも臨床で書いている書き方をご紹介したいと思います!
*これから出す内容はあくまでも架空の患者さんであり、実在はしない人になります。
例:右橈骨遠位端骨折 術後3週経過した症例
S)
何もしてない時は痛くないんだけど動かすと手首が痛いんだよね
O)
右橈骨遠位端骨折 ○/○手術 術式:ORIF
後療法:○○Drより○/○より他動ROM開始指示あり
疼痛:
右手関節/安静時−/動作時+ NRS 5/10
感覚:
右手関節/痺れ、鈍麻共になし
浮腫:
右手関節周計30cm(左20cm)、MP関節部25cm(左18cm)
筋硬結:
橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、円回内筋、回外筋
右MMT:
手関節背屈3 手関節掌屈3 前腕回内3 前腕回外3
右ROM(自動/他動):°
前腕 回内60/70 回外70/80
手 掌屈40/45 背屈50/55 橈屈15/25 尺屈35/45
A)
左手関節と比較して右手関節には浮腫、筋硬結存在
動作時の疼痛は浮腫、筋硬結によるものが強いか
橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、円回内筋、回外筋にモビライゼーション施行にて可動域拡大を認めている
P)
外来OTでは関節可動域練習、モビライゼーションにて浮腫、筋硬結改善に努める
自主トレとして手関節周囲のマッサージと自動運動を推奨とし疼痛出現が過剰にならない範囲で実施するように指導
一例ですが、上記のように自分は書いていきます。
きっと、医療職の人がみないと何を書いているのか分からない文かと思いますがカルテには上記のような内容が書かれており毎回、毎回、最新の情報を上記のようにカルテに書き残しています。
基本的にカルテを記載する際は1〜2文で終わったりはしないかと思います。
それは、カルテをみて治療者自身も経過を追い易いようにしておく必要があるからです。
では、自分がカルテを書く際に意識しているポイントを次の項目でお伝えしていきたいと思います!
リハビリカルテの記載例〜書き方のポイント〜
カルテを書く際のポイントをお伝えしていきます!
・シンプルに書く
・誰が見ても経過を追い易いように書く
・自分が治療する場所を明確にする
上記の3つを大切にカルテを書く時は意識して記載しています!
では、1つずつ解説していきたいと思います!
シンプルに書く
とにかくシンプルに書くこと。これに尽きます。
あまり、ぐちゃぐちゃと余計なことを書くとカルテが見にくくなります。
カルテは自分1人だけが見るのではなく
そのカルテに携わる全ての医療従事者、事務が見ます。
誰がみても一目瞭然の状態にしておかなければなりません!
なので
・余計な情報は書かない
・英語表記にしない
・自分だけが分かる専門用語を使わない
・誤字脱字に気をつける
・長文になり過ぎないように記載する
は大切かと思います。
そして、事実のみを絶対に記載してください。
○○だろうという目測や曖昧なことをカルテに記載するのはNGです。
カルテは記録を残すという意味と何かあった時に自分の身を守る証明書になります。
訴訟などが起こった時は、重要な証明書になります。変なことを書いてしまうと、訴訟された時に、どんな良い介入、治療をしていたとしても、どんな良い弁解が出来たとしても
カルテに記載した内容と異なっていることを言っていれば事実が認められなくなります。
それほどカルテに事実を残すということは重要なことになります。
いつ、どこで、なにが起きるか分からないので適当に書くのではなく、シンプルに事実のみを残すようにしていきましょう!
誰が見ても経過を追い易いように書く
自分1人が経過を追えるようにするのではなく医師、看護師、代診に入ったセラピストなどがスムーズに経過を追えるようにカルテを書く事が重要です!
たまにカルテをメモ代わりにするセラピストがいますがそれではダメです。カルテは自分1人のものではありません!
また、カルテの内容を毎回、コピーアンドペーストをするセラピストもいますがそれも行なってはダメです!
日々介入する中で経過が変わらない患者さん、利用者さんは居ないはずですし仮に経過が変わってないとするのなら、適切な介入が出来ていない証拠になります。
経過が変わらない介入をしているのであればセラピストとしてNGです!
カルテを書くことをめんどくさがっていけません!
誰が見ても一目瞭然に経過を追えるカルテを心掛ける事が重要です!
自分が治療する場所を明確にする
カルテを書く際は、自分がどこに対して治療を行なっているのかを明確にすることが重要です!
学生の時も散々行なっていると思いますが評価→問題点の抽出→考察→治療プログラム立案→経過→再評価→考察という過程は、作業療法士の免許を取ってからも毎回行う過程になります。
絶対にその過程だけは抜かしてはいけません!
ただ、臨床家になるとレポートを作成する過程はなくなるので自分で評価→問題点の抽出→考察→治療プログラム立案→経過→再評価→考察の過程は踏まなければなりません。
ここを疎かにしてしまうと担当の方に対して適切なアプローチが行えなくなったりします。
なので自分の治療内容を明確化する為にも『自分がどこに対して治療を行なっているのか明確化』するのは重要になります。
その過程を意識しカルテを書いていくことも重要視しながら自分は毎回カルテ記載を行なっています。
この記事を読み実践あるのみ!どんどん使ってみよう
いかがだったでしょうか!?
リハビリカルテの記載例を具体的に解説|SOAPをマスターしよう!と題して記事をまとめてきました。
カルテ1つ書くにも非常に奥が深いものです。
カルテを書くノウハウが分からないと自分自身も困ってしまいますし周りの医療従事者やリハビリのスタッフ間でも困らせてしまう原因になります。
なので、カルテを書く際は1つ1つの事柄に関して
『本当にこの表現方法で良いのか』
『この記事をみて他の医療スタッフが理解できるか』
という事は常に意識して記載していく必要があるかと思います!
上記にも記載しましたがカルテは自分だけのものではなく、周りが見る為にあります。
そしていざと言う時は自分を守ってくれるものにもなります。
そこを絶対に忘れてはいけません!
そして、カルテを書く際に意識することは、経験年数を積んでからも常に初心に戻り『これで大丈夫か?』と思うことは重要だと思います。
むしろ経験年数を積まれた方の方が、もう一度初心に返り自分のカルテは他の誰が見ても伝わるのか、新人が見ても伝わるのかということを自問自答しなければならないと感じます!!!
ぜひ、この記事を読んで頂いた作業療法士の方や理学療法士、言語聴覚士の方は自分のカルテを一度見直し、自分自身のカルテに自問自答して見てください!
カルテを書くということは担当者さんにも、周りにも自分自身にも全て返って来るものだと思います!
1つ1つ丁寧に記載していくことを意識して適切な表現方法で記録を残していきましょう!!!
以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
『悩み事』『もっと聞いてみたい事がある』と言う方はTwitterのDMやブログのお問い合わせから連絡下さい。1人で悩まず一緒に歩んでいきましょう!