リハビリコラム

【作業療法士が伝える】パーキンソン病のリハビリテーション

こんにちは!なおです!
このブログは『医療のこと』『生きための知恵』を柱に人生頑張っている方に向けて情報発信をしていくブログです!
ブログ×ツイッターを通し様々な方と楽しみながらコミュニケーションを取れればなと思っています!

なお
なお
今回のブログではパーキンソン病のことに関して基礎から応用的なことまでお伝えしていければと思っています。これからパーキンソン病のことに関して勉強したい方、改めて勉強し直したい方、リハビリのことに関して知りたい方にぜひみて欲しいです!

はい!!!という事で、本日のお題にどんどん入っていきたいと思います!
お題は『パーキンソン病のリハビリテーション』です。

日々、医療の進歩で、どんどん情報がアップデートされています。
現在パーキンソン病のリハビリテーションでは、どのような事がされているのかをご紹介できればと思います。

パーキンソン病のことを知りたい方、勉強したい方、リハビリテーションの方法を知りたいとい方におすすめです!
ぜひ、最後までお付き合いして頂ければと思います。

パーキンソン病の基礎

皆様、パーキンソン病という病気を正しくご存知でしょうか。
パーキンソン病は高齢者好発する神経変性疾患と呼ばれるものです。

神経変性疾患の代表的なものとしてアルツハイマー型認知症がありますね!
その、アルツハイマー型認知症に続き高い有病率があるとされているのがパーキンソン病です。

学術的(解剖学的)には
中脳の黒質緻密部のドパミン産生神経細胞が変性脱落し、脳にαシヌクレインというタンパク質が凝集する。その変性は徐々に拡大・進行していき、それに伴い症状も進行していくとされている。

パーキンソン病の運動症状には

・動作緩慢
とにかく動作がゆっくりとなります。手を伸ばす、足を動かす、瞬きをする、口を動かすなど、全ての動作が該当します。

・安静時振戦
手足が震えます。何もしてなくてもガクガクと貧乏揺すりをするかのごとく震えています。自分では抑制することが出来ないので、意図的に止める事は非常に難しいです。

・筋強剛
鉛管様現象が有名です。少し硬めの曲がった棒を伸ばしていくイメージですね。
関節を他動的に動かした際に感じる抵抗感です。

・姿勢反射障害
方向転換時や立ち上がる際にバランスを崩しやすくなります。
足がもつれたり、バランスを崩した際に姿勢を戻せなくなり、そのまま転倒に陥ってしまう事もしばしばあります。

これらの4つが主症状として生じてきます。

その他にも、すくみ足(1歩前に中々進めない)、小字症、仮面様顔貌、小声などもよく認められます。

パーキンソン病の非運動症状には

・起立性低血圧
姿勢を変えたり、立ち上がったりした際に『目が回る』『ぼーっとする』『気持ち悪い』などの症状を認めます。最悪の場合、意識消失に繋がります。血圧は20mmHg下がると生じやすいです。

・精神症状
抑うつな気分になりやすい、倦怠感が生じやすいなどの症状が出現するようになります。

・認知機能障害
日付けがわからなくなってしまったり、自分が今いる場所の認識が出来ない、物忘れが激しくなるな、記憶が行えなくなるなどの症状があります。

・行動異常
病的な賭博、性欲過多、衝動的な行動をとるようになります。

パーキンソン病の前駆症状として
便秘、嗅覚障害、レム期睡眠行動異常症などがあり、パーキンソン病の早期診断につながる可能性があるとされています。近年注目されている項目です。

また、治療方法に関しても新しい治療方法が考えられ近年注目されているのは『遺伝子治療』と『ドパミン産生細胞移植』があります。
これらの話は、少しお医者さんよりの話になるので、今回は割愛させてください。

パーキンソン病のリハビリ


まず概要を説明していきたいと思います!パーキンソン病のリハビリテーションでは
1.パーキンソン病の症状そのものに対するリハビリテーション
Cue(合図)を利用した練習方法があります。


・すくみ足のために1歩がなかなか踏み出ないときに、線や棒を利用して、跨ぐように指示をすると1歩が出やすくなる。

・方向転換時にイチ・ニと声かけを行う事で方向転換が行いやすくなる。

上記例にあげたものをCueといい、Cueを利用した練習方法となります!
パーキンソン病特有の姿勢反射障害すくみ足に対しては非常に効果的と言われています。
ここ最近ではLSVT(Lee Silvermann Voice Treatment)LOUDLSVT BIGなどといった練習方法が開発され、その短期効果が確認されるようになってきています。

2.不活動に伴う二次的な症状に対するリハビリテーション
長期臥床に伴う筋力低下や持久力低下に対して行うリハビリテーションですね。
俗に言われる、廃用症候群のリハビリテーションにあたります。
主に身体機能面に対して徒手的にリハビリテーションを行なっていく方法です。
拘縮予防や関節可動域練習、ストレッチや合併症予防などが含まれています。

では、ここから深掘りしていきたいと思います!

運動症状に対するリハ介入

上記にもあげさせてもらいましたが、Cueを用いた戦略でリハビリテーションを進めていきます。
パーキンソン病の方は無動や寡動(かどう、と読みます)などの症状により動作の開始が遅くなってしまったり、動きが小さくなってしまう事があります。

それに対して外部刺激であるCueを用いてリハビリテーションを行うことで動作が即時的に改善すると言われています。

Cueの種類にはいくつか存在します。以下にあげておきます。

聴覚Cue:メトロノーム、声掛け、手拍子
視覚Cue:線や棒、段差や階段
体性感覚Cue:タッピング、振動刺激

パーキンソン病の方は自発的な運動を行う神経機構が障害される事が多いですが、外部からの感覚刺激に基づき運動を発現させる神経機構は比較的残存していると考えられています。

その為、パーキンソン病の方の家族に対しても様々なCueを用いて支援や介助を行なってもらえるように指導することが多いです。

先行研究があります。
Cueを用いた歩行練習を一定期間継続して行うことによりCueがない状態の歩行が改善する。

Cueの利用はすくみ足が発生しそうになった場合など、必要な時のみに実施した方が練習後も効果が持続しやすいことが報告されている。

上記は非常に面白い論文報告かと思います。

ただ、Cueに関してはリハビリテーションを進めていく中では、注意しなければならない点もあります。
聴覚Cueは視覚Cueなどに比べ『すくみ足』を発生させやすいというリスクがある為、指導やリハビリテーションを展開していく中では注意をしないといけない点でもあります。

 

パーキンソン病の方の日常生活場面においても

注意をあまり必要としない、習慣的な動作が障害されやすいとされています。
逆に注意を向けて行う目標志向的な動作は比較的行いやすいという特徴があります。

その為、日常生活動作の障害に対して介入を行う際には、動作の中で問題となる要素を抽出し、その要素を改善するように注意を向けながら反復して練習していく方法が良いとされています!

そして、上記にもチラッと紹介させて頂きましたが、パーキンソン病を持たれる方は、どうしても動作が小さくなってしまう傾向があります。その為、リハビリの場面では『大きい』動作を促すように介入する事が多く、近年、動作の大きさに焦点を当てたたLSVT BIGが広がってきています。

LSVT BIGでは、理学療法士・作業療法士がパーキンソン病の方に対して目標とする大きな動きをセラピストが行うことによって視覚的に定時し、その後、パーキンソン病の方自身にも大きな動きを意識して動作を実施してもらうようにする練習です。

先行研究によればHoehn・Yahr3までの比較的重症度が軽い患者さんに対して
LSVT BIGを行うことにより、運動症状や歩行障害、バランス障害などの改善効果が得られやすと報告されています!

CueやLSVT BIGなどは、本当に最近出てきたものなので今後多く用いられていく方法かと思います!

非運動症状に対するリハ介入

認知機能障害、精神障害、自律神経症状、睡眠障害などの非運動症状に関しても、疾患早期からパーキンソン病の方や介護者の生活の質を低下させる要因となってきます。

ひとつひとつ紐解いていくと
パーキンソン病の認知機能障害に対しては、ワーキングメモリーや遂行機能、情報処理速度の低下、注意障害、視覚情報処理の異常、記憶障害などが含まれて挙げられる事があります。

特にワーキングメモリーや遂行機能、情報処理速度の低下疾患早期から障害されやすいとされています。

これらに関しては、有酸素運動、筋力増強練習などの運動療法やコンピューターや紙を用いた認知トレーニングなどのリハビリ介入によって改善すると報告されています。

なぜ、認知機能低下に対して介入しなくてはいけないのかというと、生活の質を下げるだけではなく、認知機能障害が進行し、認知症の状態となると平均3.3年後に亡くなるという報告もあります。
命にも関わる事であり、早期より認知機能低下に対して介入する意義は大きいと言えますね。

また、パーキンソン病の方におけるうつや不安、疲労などの非運動症状に対しても有酸素運動、筋力増強練習などの運動療法により改善される事も報告されています!
なので認知機能低下に対しては正しい認知練習、うつや不安に対しては運動療法を実施しストレスを蓄積させて行かない事が大切ですね!

おわりに


今回はパーキンソン病の基礎から応用的なところまで書いてみました。
いかがだったでしょうか。読み応えはあったかと思います!

最近では、様々な研究がなされ、根拠づけもしっかりとされるようになり
リハビリテーションを進めていくにあたってもエビデンスに基づいたアプローチが行えるようになりました。

また、実際のリハビリテーション場面だけではなく、家族指導を充実させたり、日常生活動作に焦点を当てて患者さんの生活の質を充実させていくことも医療従事者としては、行なっていかなければならないことです。

パーキンソン病の当事者の方や周りにパーキンソン病の方がいらっしゃる家族や友人の方、医師、看護師、リハビリ、コメディカル、学生さんに今回の記事を参考にこれからの臨床や生活に役立てて頂ければと思います!


今回、参考にさせて頂いた本を載せておきます。

以上、本日のブログでした。
本日も観てくださっている方、本当にありがとうございました。また、時間がある時に気軽に観にきてくださいね!
そして、何かあればTwitter、お問い合わせから連絡下さいね!!!
1人で悩まず一緒に歩んでいきましょう!

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