こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。
ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!
本日の記事のお題は『作業療法士用いる評価』です。
作業療法士・理学療法士は担当する方が決まったら、まず面接を行い、次にお身体を診せて頂く形になります。
お身体を診せて頂く際に用いている測定項目を今回ご紹介して行きます。
実際、作業療法士がどのような視点で患者さんと接しているのかを知って頂ければと思います。
身体機能評価に特化した内容にして行きます。
また、今回記事に書いていくものも一番オーソドックスな全国の作業療法士・理学療法士が使用している測定評価項目にしています。
ぜひ、最後までお付き合いして頂けると嬉しいです。
ちなみに作業療法士や理学療法士に興味のある方は、以下の記事もおすすめです!
これらの記事も必見です!
作業療法士が用いる評価を解説!|関節可動域評価(ROM)
関節可動域評価とは、人間の首から足の指先まで、どのくらい曲がるか、どのくらい伸びるか、どのくらい回るかをゴニオメーターと呼ばれる分度器みたいな物品を用いて測定を行います。
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これが実際のゴニオメーターです。
また、角度を測る際には、自分で動かしてもらった範囲とセラピストが動かした範囲での角度を取っていきます。そして比較していきます。
その事を行うことにより『何が原因で動かないのか』を予測する事が出来るようになります。
では、実際の例題を挙げてみたいと思います。
今回はOTナガミネさんのイラストを使用させてもらい解説したいと思います!
上の画像は、肩関節の屈曲(肩がどのくらい挙がるか)を測ろうとしている図と表します。
その際にセラピストは頭の中では『検査肢位』『基本軸』『移動軸』『参考可動域』を意識しています。
もちろん、学生の時代にそれら4つ+α(代償動作抑制方法)は叩き込まれているので、再度、教科書を開くことは少ないと思います。(基本的には暗記出来てます。)
肩関節屈曲を測る際は
検査肢位:仰向け、座る姿勢、立つ姿勢のどれかを選択します
基本軸:肩峰を通る床への垂直線or肩峰と大転子を結ぶ線
移動軸:上腕骨or肩峰と肘頭を結ぶ線
参考可動域:180°
となります。これらを頭に思い浮かべながら、代償動作を抑制し正しい角度を図っています。
もう一つ例題を挙げたいと思います。
上の画像は股関節の屈曲(股関節がどのくらい曲がるか)を測ろうとしている図と表します。
股関節屈曲を測る際は
検査肢位:仰向け
基本軸:体感と平行な線
移動軸:大腿骨(大転子と大腿骨外顆の中心を結ぶ線)
参考可動域:125°
となります。これらを頭に思い浮かべながら、代償動作を抑制し正しい角度を図っています。
これが、セラピストが用いている1つの評価となります。
参考にさせてもらった本を貼っておきます。
作業療法士が用いる評価を解説!|徒手筋力検査(MMT)
次は徒手筋力検査といい筋力を測る検査となります。
これもまた、頭から足の指先まで全ての筋力を図っていくものになります。
全く力が入らないものを0として、筋肉に収縮があるが1、徐重力で動かせるものを2、普通に動かせるが3、少しの抵抗に勝てるが4、最大の抵抗に勝てるが5となります。
この評価を行う意義としては
・関節ごとの筋、筋群を徒手により量的に測定することが出来る。
・末梢性の弛緩性麻痺、軽度の痙性麻痺、廃用性萎縮などの筋の状態を評価出来る。
・診断や治療プログラムに立案およびその効果の判定を行う事が出来る。
そして、もう一つ特徴なのは物品がなくても、その場で簡易的に測定が行える事です。
例題を挙げたいと思います。看護roo!さんのサイトからイラストを使わせてもらいます。
上の図は肩関節外転の動きを表している図と表します。
図からも見て取れるかと思いますが、セラピストが抵抗を掛けようとしてますね。
この時点でMMT3以上は確定します。ここから少しの抵抗に勝てれば4、最大の抵抗に勝てれば5となります。
また、同時にこの検査を行う際、セラピストが頭の中で意識していることは、使用されている筋肉がどの筋肉かという事を頭の中に思い浮かべています。
肩関節外転に使用される筋肉は三角筋と棘上筋という筋肉があります。
もし、肩関節外転が出来ないとしたら、なんの筋肉が弱くて運動が出来ないのかを予測立て出来ます。治療内容に関しても自ずと三角筋、棘上筋を強化するプログラムが組み込まれていきます。
人間の身体は動きにより使われる筋肉が全て違います。
それらを学生の時代に全て暗記します。国家試験にも出てくる問題となるからです。
そして実習や臨床の現場で検査を行い、担当する方の現状を把握していきます。
参考にさせてもらった本を貼っておきます。
作業療法士が用いる評価を解説!|片麻痺機能テスト(Br-stage)
これも脳血管疾患の方によく用いる測定評価になります。
麻痺の程度と回復段階に関して適時追っていけるものとなっています。
その他にも上田式12段階片麻痺機能回復評価、SIAS、Fugl-Meyer Assessmentなどもありますが、一番BRSが簡易的でたくさん用いられているので紹介します。
BRSは上肢、手指、下肢の3つに分けて6段階で麻痺の程度を評価していきます。
上肢では
・BRSⅠ:随意運動なし。弛緩性の状態
・BRSⅡ:基本的共同運動またはその要素の最初の出現。少し動くようになった段階
・BRSⅢ:基本的共同運動が随意的に起こせる。ただ動かせるという段階
・BRSⅣ:手を腰の後ろに持っていく、前ならえが出来る、小さい前ならで手を回せる
・BRSⅤ:手を最後まで挙げる、横からも挙げられる、前ならで手を回せる
・BRSⅥ:正常な方と比べてやや運動能力が劣る
手指では
・BRSⅠ:弛緩性
・BRSⅡ:指がわずかに動かせる
・BRSⅢ:ぐーに出来る。指は伸びない
・BRSⅣ:横つまみが出来る。わずかに指が伸ばせる
・BRSⅤ:対向つまみが出来る。指が完全に伸ばせる。球握りも出来る
・BRSⅥ:全てのつまみが出来る。バラバラに動かせるが正常な方と比べ劣る
下肢では
・BRSⅠ:随意運動なし。弛緩性の状態
・BRSⅡ:下肢が少しずつ動かせるようになる
・BRSⅢ:座った姿勢、立った姿勢で足が持ち上げられる
・BRSⅣ:座った姿勢で膝を90°以上曲げられる、座った姿勢で足首を動かせる
・BRSⅤ:
立った姿勢(麻痺がないあしで)で股関節を引き、膝を曲げる事が出来る
立った姿勢(麻痺のない足で)で足を少し前にだし、膝を伸ばしたまま足首を動かせる
・BRSⅥ:自由に動かせる。股関節をひねることが出来る。正常な方と比べ劣る
麻痺の測定評価ではこれらを診ています。これも学生のうちに暗記します。
例題の画像を探したんですが、なかな良い画像がなく具体例は出しにくいのですが
今回もOTナガミネさんのイラストを使用させてもらい解説したいと思います!
上の図は調理練習場面と表します。上記の方はサスペンダーをつけてますね。
ここから予測される事は上肢に強い麻痺があると言う事です。
BRSで表すと上肢BRS Ⅰ〜Ⅱ 手指Ⅰ〜Ⅲ 下肢Ⅲ〜Ⅵのどれかに当てはまる事が想像出来ます。
この麻痺の重さによりリハビリの練習内容や環境設定の方法なども変わっていきます。
作業療法士は細かく患者さんのことを分析している
いかがだったでしょうか!?
作業療法士が用いる評価を解説!|こうやって患者さんを診ると題して記事をまとめて来ました!
だからこそ安心して身体を預けて欲しいですし心を開いてみて欲しいと思います。
現場の作業療法士、理学療法士は、全力で患者さんのために尽くし行動しています。
少しでも回復できるように、少しでも病前、受傷前の生活に戻れるように全力で支援・援助しようと思っています。
今現在リハビリを受けられている方は、どんな小さなことでも良いので相談して欲しいですし作業療法士、理学療法士を頼って欲しいです。
また、セラピストの立場にある方は、患者さんを適切に支援・援助して行けるようになる為にも、しっかりとした評価が行えなければなりませんし治療・支援・援助を展開していかなければなりません。
日々努力、日々精進です。
適切にアプローチして行けるように頑張って行きましょう!
以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
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