こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。
ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!
急性期病院に勤めていると患者さんの中には、環境の変化や不動の影響により認知症へと移行してしまう方が沢山いらっしゃいます。
入院している人に限らず、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんに対してもいずれは“認知症予防”を行なっていく立場となっていく人は、比較的多いかと思います。
認知症予防を行なっていくに当たって、みなさん共通して思われることがあります。
それが
・認知症予防ってどういうことをやれば良いのか
・計算問題をやらせれば良いのか
・間違い探しや数独をやらせれば良いの
などです。
確かに計算問題や間違い探しをすることは間違ってないですが、もっと良い方法が他にもあります。
今回は、少しでも認知症にならない為に普段行なっている工夫点をみなさんに紹介していきたいと思います。
現役で病院勤務をしている立場からお伝えさせて頂きますので参考になるかと思います!
ぜひ、最後まで目を通して頂き参考にして頂ければと思います。
認知症予防に作業療法的視点が大切|リハビリの専門家が解説します
では、早速、大切なポイントを5つお伝えして行きたいと思います。
・リアリティーオリエンテーションを行う
・回想法を用いる
・実生活の動作は自分で行う
・環境は変えない
・人と関われる環境を作る
です。
わからない用語も出てきていると思いますので1つ1つ解説して行きたい思います。
リアリティーオリエンテーションを行う
認知症予防を行う際に大切なのは、リアリティーオリエンテーションを行うことです。
リアリティーオリエンテーションは認知症予防や認知症予備軍、認知症の方に実践すると非常に良い反応を得られることがあります。
具体的に行うこととしては
・24時間のタイムスケジュールを作り一緒に確認しながら日中を過ごす
・その都度、正しい月や曜日を伝えて『今日が何日』なのかを把握してもらう
・ここがどこであるかを伝える
・自分の名前や妻、旦那、子どもの名前を伝え認識してもらう
・今日の天気などを答えてもらう
などが当てはまります。
これを行うことにより、自分自身がどのような存在か今自分がどのようなことを行なっているのかを認識出来るようになります。
この体験が非常に重要で脳の活性化や賦活に繋がってきます。
現実が理解できていくと、前回は答えられなかった日付けや名前、場所を答えられるようになったりします。
これは、認知症予備軍の方に対しても実践が出来るものであり、相手の自尊心を傷つけない程度で物事をお伝えしたり考えてもらうようにしたりします。
臨床の現場でも作業療法士だけではなく、看護師さんも積極的に実践されている方法になります。
認知症予防のまずとっかかりとしては非常に導入しやすいものなので是非、実践してもらえればと思います。
回想法を用いる
認知症予防を行う際に大切なのは、回想法を用いることです。
回想法に関しても臨床の現場ではたくさん用いる方法の1つとなっています。
実際に行う方法としては以下のことになります。
・今まで経験してきたことをきく
・仕事内容をきく
・楽しかった思い出、辛かった思い出をきく
・子どものころに夢中になっていたものをきく
・子育てで大変だったことをきく
など、昔の思い出に関して思いを巡らせて様々なことを考えてもらいます。
認知症の方は直前のことは忘れてしまう方は多いですが、昔のことであればバッチリ覚えている方は多いです。
昔のことを思い出して言葉にしたり、相手の話を聞いて刺激を受けたりすることで脳が活性化し、活動性・集中力・自発性の向上や自発語が増加していくことや、認知症の進行の予防となります。
また、回想法を用いると暴力的な人でも穏やかになったり、騒いでた人が穏やかになるなど精神面に対しても効果絶大の結果が得られることが多いです。
五感を刺激しながら行う回想法も有効で
・昔よく作ったご飯の匂い
・好物な食べ物を食べる
・好きだった音楽をきく
・好きなぬいぐるみに触れる
など、思い出すだけではなく五感を刺激してエピソードも交えながら接していくと更に効果UPが期待できます。
会話の中で、自己開示も行いながら一緒に時間を過ごしていくと信頼関係も築けて行ったりします。
絶対にやってみる価値はある方法です。
明日からも使えるので是非、実践してみてください!
実生活の動作は自分で行う
認知症予防を行う際に大切なのは、実生活の動作は自分で行ってもらうことです。
日常生活において介助『しすぎない』ということは非常に大切なことです。
本人が『出来る』のに介助してしまうことは、本人に考えさせる『時間』や『思考過程』を奪ってしまうことになります。
日々の生活では、様々なことに身体を動かし頭を働かせています。
例えば
・起きる
・トイレをする
・洗面、歯を磨く
・食事をする
・買い物をする
・料理をする
・洗濯をする
・お風呂に入る
・趣味活動をする
など、書き出すとキリがありませんが、様々なイベントがあります。
認知症の方や認知症予備軍の方にとって、自分で考えて工夫して身体を動かし頭を働かせ生活をしていく経験は重要なこととなってきます。
10分以上掛けても本当に『できない』ものに対しては手を差し伸べて良いと思いますが
『本人にやってもらう』という体験・経験が『本人の為になる』ということだけは忘れずに接していって下さい。
病院内でも、基本的にはご自身のことはご自身で行えるように環境設定したり促したりしています。
是非、参考にしていただき実践して頂ければと思います。
環境は変えない
認知症予防を行う際に大切なのは、環境は変えないことです。
環境が変わると生活も変わっていき、何がなんだか分からなくなってしまったり(パニックになってしまったり)、精神的にストレスがかかりやす状態となってしまいます。
これが急遽、病院に入院することになり、認知症が進行してしまう原因の1つにもなります。
『今までの環境を保つ』
ということも重要な認知症進行予防となります。
なので、高齢の方(家族など)が入院することになったら
・なるべくベット周りを家に近い環境にしてあげる
・出来る限り知っている顔の親しい人が面会にいく
・起きる生活を意識する
を心掛けていくと認知症進行予防を行なっていくことが出来ると思います。
人と関われる環境を作る
認知症予防を行う際に大切なのは、人と関われる環境を作ることです。
入院していても、していなくても人と関わる環境を作るということは認知症予防や進行予防になっていきます。
上記に記載した『リアリティーオリエンテーション』や『回想法』を人と関わることで無意識下に生じさせることも出来ます。
考える体験、言葉を表出する体験、五感を使用し物事を進める体験は脳にとっては良い刺激となります。
さらに人とコミュニケーションを取ることにより
・誰かと楽しく過ごせる体験
・相手の発言に対して考える体験
・笑う体験
・悲しむ体験
・怒る体験
など、感情の面にも働きかけることが出来ます。
ただ、ただ計算問題もしていたり、間違い探しをしているよりもよっぽど脳に刺激を与えることが出来ますよ!!!
認知症予防には適切な関わりが大切
認知症予防には適切な関わりを行っていくことが非常に大切です。
今までお伝えしてきたことを中心に関わっていくことが大切です。
決して
・否定したり
・怒ってしまったり
・怒鳴ってしまったり
・無視したり
・感情的になってしまったり
しないことを意識しましょう!
また、1人で抱え込んだり家族だけでどうにかしようとする必要もありません。
しっかりと社会的なサービスを使ったり、必要であれば施設の利用を行っていく、専門家に相談していく行動を起こしていくことも認知症予防には絶対に必要になることです。
介護される側も介護していく側もなるべく負担を軽減しながら過ごしていくことが、認知症予防にもなります。
決して、共倒れにならないようにすることも大切です。
少しずつ実践してみよう!
いかがだったでしょうか!?
認知症予防に作業療法的視点が大切|リハビリの専門家が解説しますと題して記事をまとめました。
本日のまとめです。
認知症の予防をしていくにあたり大切なこと
・自分が何者で何処にいて、何をしているのかを理解する
・昔のことを思い出して語りべをする
・自分でやれることは自分で工夫してでもやる
・環境はむやみやたらに変えない
・人とコミュニケーションをたくさん取るようにする
認知症にしない為に関わる方法を書いてきました。
この記事を読んで頂ければ、ただ計算問題を行わせたり、暗記をさせたりすることは少なくなると思います。
人と関わる経験、物事を思い出す経験、環境に対する配慮を行い様々な刺激を脳に与えながら認知症にならない為の予防がいかに重要なことなのか理解して頂けたと思います。
認知症予防に関して何をどうして良いか分からない方はぜひ参考にして頂き自分の大切な人を適切に守っていきましょう!!!
以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
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