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リハビリにおける目標設定の立て方を例を交えて解説します!|基礎編

こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。

ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!

なお
なお
今回は、 リハビリにおける目標設定の立て方を例を交えて解説していきます!

リハビリ職特化型の記事です!!!

リハビリテーションにおける目標設定は非常に重要な位置付けとなっております。
セラピストのエゴを防いで行くためにも必ず行わなければならないのが目標設定になりますよね。

忙しい臨床の現場での目標設定は、どうしても型通りになってしまうことも多いかと思います。

ただ、それはダメなのは言うまでもありません!

じゃあ、実際に目標設定ってどうやって行えば良いの?と思う方も多くいらっしゃるかと思います。

今回は、目標設定の行い方を若いセラピストさんや学生さんに向けて、急性期病院に勤める作業療法士10年目の自分がなるべく分かりやすくお伝えしていきます!

臨床の現場で困っている方、これからの実習に行くという学生さんには必見の記事になります。

是非、最後まで目を通してみて下さい。

リハビリにおける目標設定の立て方を例を交えて解説します!|基礎編

では早速、実際にどのように目標設定を行なっているのかを具体的にお伝えしていきます。

・面接評価を必ず行う

・フリートーキングの中から重要なキーワードを拾う

・動作観察から評価を行う

・病棟、部屋での様子を聴取する

・家族に面接を行う

上記のことを意識しながら目標設定を行なっていくことでセラピストのエゴは大きく削っていけると思います!

また、よく目標設定の勉強会などではイギリスのコーチングセオリーの中にある『SMART Goal Setting』と呼ばれるものが紹介されたりします!

SMARTは5つのアルファベットの頭文字をとって目標の適切さを評価する言葉となっています。

上下記の視点も重視して行うと良いとされています!

S:『Specific(具体的な)』
目標はその内容と方向性が具体的に示されているか。
何をやりたいのか、いつやりたいのか。誰がやってなぜやるのかまで考える。

M:『Measurable(測定可能な)』
数字やデーターで示すことが出来る目標。
目標を達成するプロセスを明確にすることで目標達成度が明確になる。

A:『Agree-upon達成可能な)』
自分で目標設定を行うことが重要。やらされるのではなく、自分で行う。
この過程が重要となります。
目標は達成可能なものか。頑張れば達成可能でそのために全力を尽くそうと思える目標になっているか。

R:『Relevant(関連性)』
対象者自身に関連のある目標かどうか。
他人事になってないか注意。

T:『Time based(期限つき)』
目標ごとに明確に期限を決める。漠然的にならないようにる。

では、上記の自分が挙げた5つの視点を細かくお伝えしていきたいと思います。

面接評価を必ず行う

リハビリにおける目標設定の立て方で大切なのは、面接評価を必ず行うことです。

なお
なお
急性期、回復期、生活期、生活期全てにおいて面接時間は設けるべきです。

面接時間は数分でも良いと思います。
しっかりと『面接』という時間を設けましょう!

最初は形式ばった面接になってしまうかもしれませんが、それでいいんです。
その時にみられた反応を評価し患者さん・対象者さんがどのような人間であるのかを評価することも重要です。

フォーマルな面接では、なかなか、かしこまってしまい本当の目標が聞かれないこともあります。

そこで悩む必要はありません。

むしろそれが『当たり前』ぐらいに思って大丈夫です。1回の面接評価で全て決める必要もないと思います。
ただ、フォーマルな場面で上がった目標設定内容も崩すことなく具体的に決め進めていくのも重要です。

なによりも患者さん・利用者さんと『話し合って決めた』という過程が重要になります。

面接評価を行うにあたって意識して聞くことは5W1Hです。
『Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)』

これを意識して目標を定めていきましょう!

フリートーキングの中から重要なキーワードを拾う

リハビリにおける目標設定の立て方で大切なのは、フリートーキングの中から重要なキーワードを拾うことです。

なお
なお
リハビリを行う中ではフリートーキングを行うことがあります。信頼関係形成で行うんですが、それを雑談の時間にしてしまっては勿体無いですよ! 

フリートーキングの中にこそ真の目標が含まれていることがあります。

フリートーキングをフリートーキングにせず意図を持って会話を行なっていくようにしていきましょう!

意図を持ったフリートーキングは以下のようなものがあります!

・担当の方の生い立つについて聞いていく
(その方の価値観を知っていき、目標設定に役立てる)

・家庭での役割を聞く
(家ではどんな役割があるかをしる。帰った時にその役割が行えるか分析する)

・趣味を聞く
(どんなことが好きで毎日を過ごしていたのか)

・仕事や若い時に行なっていたこと、若い時の価値観
(昔の価値観から今の価値観への移り変わりを評価する)

・友人や家族にことに関して
(どのような人間性があるのか。関係性は良好なのかを評価する)

学生さんや新卒のセラピストの方は『特に意識』しながら会話を行なって欲しいなと思います。

『なんで、この場面でこの話をしたんだろう』と考えながら会話が行えると、その人の心理状況を把握できたりします。

また、人の心のあり方に関しては、今まで生きてきた人生・経験がベースとなっています。
それを知っていくための会話を行うことも重要でし、目標設定を行う上では必要事項だと思います!

動作観察から評価を行う

リハビリにおける目標設定の立て方で大切なのは、動作観察から評価を行うことです。

なお
なお
苦手意識は持たず動作分析をしましょう!

会話から目標設定がある程度定まったら目標に上がったものをまず実際にやってみましょう。

当然、目標が高ければ、その時点では達成できない動作になりますが現実を知ってもらうのも必要な過程です。

(もちろん、セラピスト側はリスク管理を十分に行い担当の方に不利益にならないように注意します)

セラピストは動作分析をして、困難であった原因を具体的に担当の方にフィードバックします。

そこから目標を達成するための機能練習を行なったり、目標を1段階下げて動作練習を行うなど
本来ある目標を大切にしつつも現実的に達成して行かなければならない目標も達成出来るように促していきます!

動作分析後に再度『会話』をすることが目標設定を行う上では非常に重要なポイントとなります。



病棟、部屋での様子を聴取する

リハビリにおける目標設定の立て方で大切なのは、病棟、部屋での様子を聴取することです。

なお
なお
リハビリの時だけの状態だけではなく、病棟や部屋での状況も聴取することも重要です。 

リハビリ室で行う姿って本来の姿と少し違ったりします。
『リハビリ室にきているから頑張ろう』とスイッチが入っている方もたくさんいます。

せっかく良い目標設定が行えても『病棟や部屋では、寝ているばかり』というのは、非常に勿体無いことですよね!

『1人で歩いて家のトイレを使えるようになりたい』
という目標が上がっているとします。

リハビリ室では、トイレ動作練習を一生懸命に行なっているのに
病棟やお部屋ではオムツに失禁している状態が続いている

これはよくある事例だと思います!

これでは、リハビリを行なっている意味がありませんよね!

病棟や部屋の看護師さん・介護士さんにも担当の方の目標を伝えて
具体的な介助方法の仕方、動作上の注意点を伝達し
どんどん練習を行なってもらうように促し
リハビリで行なった内容を病棟や部屋でも行えるようにする

病院・施設と家での環境は確かに違いますが病院・施設でできなかったことが、家に帰ったから出来るとは限りません。

目標設定を行なったら、積極的に練習出来る環境を作るのもセラピストの役割です。

家族に面接を行う

リハビリにおける目標設定の立て方で大切なのは、家族に面接を行うことです。

なお
なお
認知症や高次脳機能障害で意思疎通困難な方は家族に目標を聴取する。家族がいなければ施設の人、その方の担当者さんに必ず面接をして目標設定を行うことが重要です。

ここがないがしろになってしまうセラピストがたくさんいます。
目標を聴取しないで、勝手に進めてしまうのはセラピストのエゴです。

担当の方に関わる方、家族に必ず『どうなって欲しいか』を聴取しましょう!

それをベースにリハビリを行なっていくのが本来あるべき姿です。

セラピストの価値観で物事を進めるのは早急にやめて
担当の方の価値観、関わる方の価値観で物事を進められるようにしていきましょう!

目標設定を行うにあたって重要なことです!

漠然とリハビリを行うのは絶対にNG!


作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、実習生さん全てに必要なのが患者さんとの合意を得た目標設定になります。

なお
なお
患者さんとの合意目標がないリハビリは全てエゴになります。

上記にも述べてきましたがしっかりと患者さんと会話をしましょう!
会話が出来ないのであれば、家族やキーパーソンの人と話し合うようにしましょう。

決してセラピストが思う“型”に当てはめてはいけません。
セラピストの“型”に当てはめてしまうと患者さんは、どんどん不幸せになっていきます。

患者さんを不幸せにしないようにする為にも適切な目標設定を行えるように意識していきましょう。

時間がない。は基本的に言い訳です。
目標設定を行うぐらいの時間は、なんとしても作りましょう!

それが患者さんの為にもなりますしセラピストの成長にもつながることです。
ただ筋トレをする。ただADL練習をするなどの漠然としたリハビリを行うのは絶対にやめましょう!

目標設定をしっかりと定めることだけは絶対に意識して行動しましょう!

何度も目標設定を行っていれば設定までに早くなる


いかがだったでしょうか!?
リハビリにおける目標設定の立て方を例を交えて解説します!|基礎編と題して記事をまとめてきました。

本日のまとめです。

目標設定を行うに当たっては
・SMARTを意識する

・5W1Hを念頭に置き会話を行う

・フォーマルな面接評価も数分でも良いので行う

・フリートーキングの中から真の目標を聴取する

・フリートーキングの中から担当の方の価値観をする

・動作分析を必ず行い、困難な点に関してはフィードバックを行い目標の整合性を取っていく

・必ずリハビリ時間の状態も把握する。目標が実践できる場面をセラピストが作る

・意思疎通が困難な人は、家族、担当の方に関わる方に必ず面接を行う

担当の方がその人らしく過ごしていく為に目標設定は非常に重要なことになります。

無意識下で物事を進めていては、必ずセラピストのエゴが出現してきます。
そのエゴを生じさせない為にも目標設定に重きを置き臨床を実践してください。

また、何度も何度も目標設定を行う癖をつけることにより、目標設定を行うスピードも確実に上げることが出来ます。

正しい目標で正しいリハビリを進めていけるように意識していきましょう!

以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
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