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寒冷療法とはどんな効果が得られるか|リハビリで使われるものを紹介

こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。

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なお
なお
今回は、 寒冷療法とはどんな効果が得られるのかをご紹介していきます。温熱療法に引き続きリハビリで使われるものを紹介していきます!

お題は前回の温熱療法に引き続き、少しだけ視点を変えて『寒冷療法で得られる効果』に関して記載していきたいと思います。

温熱療法に関しても詳しくまとめています。
寒冷療法とともに見て頂けるとより知識が深まります。
リンクを貼っておきます。

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寒冷療法とは字のごとく冷やして治療を行なっていく方法となります。
冷やすことも歴とした治療法なんですよ!

寒冷療法に関しては、みなさん(一般の方を含めて)も即、実施出来るよな治療手技となっております。

なので覚えておいて損はないと思われますし、ぜひお怪我などされた際には実践して頂ければと思っております。

ぜひ、1つの知識として知っていただけると人生の幅が広がると思います!!!
『へぇ〜こんなやり方があるんだ』っと思って頂ければ幸いです。

温熱療法に引き続き医療系学生さんや寒冷療法を実践する人にもおすすめの記事になっています。

最後まで目を通していただけたら幸いです。

寒冷療法とはどんな効果が得られるか|リハビリで使われるものを紹介


寒冷療法
とは、氷、冷水、フルオロメタンなどを用いて寒冷刺激を局所および、全身表面に与える治療法です。

急性炎症や外傷、応急処置や運動後のクールダウンなど様々な機会に用いられています。

その為、リハビリスタッフが治療的応用の際に使用する場合や一般の方が火傷などを直す際に用いられる療法全てを寒冷療法と言います。

寒冷療法の熱伝導の形態には、次の3種類に分類されます。
参考までに載せておきます!

・伝導冷却法:氷、冷水などで直接冷却する方法をさします。
・蒸発伝導法:揮発液を塗布・噴霧し、気化熱で冷却する方法をさします。
・対流冷却法:扇風機や団扇などで冷却する方法をさします。

冷やし方にも様々な方法があることをさしています。

適応

・急性期の炎症症状の緩和
熱感、腫脹、疼痛に対して症状を軽減させる事ができます。

・局所の疼痛軽減
寒冷による皮膚冷覚受容器への刺激が、脊髄を経由して大脳皮質へ向かいます。
その際に疼痛刺激の伝達を完全にまたは部分的に阻止していきます。
この時、疼痛閾値が上昇し、痛みを感じにくくなります。(疼痛の麻痺)
この理論をゲートコントロールセオリーと言います。

・有痛性の筋攣縮(きんれんしゅく)の軽減
れんしゅくとはピクピクと筋肉が痙攣をおこすものとされています。冷やす事で循環系・神経系に作用しピクピクを止める事ができます。
*詳しいことは以下の項目にて説明します。

・中枢神経系疾患の痙性の軽減
寒冷刺激には、一時的に痙縮を減少させる効果があります。
下記の2つの考え方で痙性の軽減の説明がなされています。

○寒冷刺激により最初にγ運動ニューロンの活動を低下し、その後求心性の筋紡錘とゴルジ体の活動が低下していきます。この事で痙性の軽減がはかれます。

○筋の温度が低下したために求心性の筋紡錘とゴルジ体からの信号が減少することで痙性の軽減がはかれています。

・神経筋の反応抑制および促通
寒冷刺激は、感覚神経と運動神経のいずれの伝導速度も低下させると言われています。
寒冷刺激は有髄線維や小径繊維の伝導に対して大きな影響を及ぼし、無髄線維や大径線維の伝導への影響は最小だと言われています。

筋紡錘のインパルス発射速度に関すること
○28~38℃の冷却で直線的に低下し、50~80%減少させていきます。
○25℃以下では発射は不規則になっていきます。
○20℃以下で停止すると言われています。

末梢神経伝導速度
○皮膚温度の低下と直線的な関係を示し、1℃の低下ごとに1.1~2.4m/秒低くなると言われています。
○無髄神経線維のほうが、冷却による神経遮断に強いです。

神経系の活動
○冷却によって、神経ー筋の興奮伝導に関わる化学反応の低下が生じると考えられています。
○触覚・冷覚→筋力→血管収縮→痛み・粗大な圧迫感の順序で低下していきます。

γ運動神経の抑制と筋紡錘の興奮低下、関節周囲組織の粘性増加
○足クローヌス、アキレス腱反射の軽減も示唆されています。

禁忌

・循環器系疾患を有するもの

・レイノー病

・寒冷アレルギーを有するもの

・感覚障害のある部位

・心臓および胸部

・寒冷に対して否定的な物(特に高齢者)

寒冷療法を行う前に簡便な寒冷過敏テストとして、アイスキューブテストがあります。
アイスキューブで皮膚に紅斑が生じるまで約3分間マッサージし、紅斑部位が5〜10分後に発疹に変化したら陽性とします。
正常な場合には5分程度で紅斑は消失するとされています。

寒冷療法を実施する上での注意点
寒冷療法で最も注意しなければならないのは凍傷です。

実施中は感覚変化に十分に留意していきます。感覚がなくなった時点で終了とします。
家庭用冷凍庫(-10〜-20℃)から取り出した氷、コールドパックは、凍傷をおこす危険性があるので直接皮膚に当てないことが原則です。

また、局所的な反応だけではなく全身の反応もにも注意して観察していきます。

では、ここからは、実際の寒冷療法に関して説明していきたいと思います。

アイスマッサージ

氷やクリッカーを局所に当てながらマッサージする方法で、簡便で効果的な寒冷療法の1つです。
主に、筋・靭帯の挫傷、急性腰痛の筋攣縮、筋硬結など比較的限局した部位に適応となっています。

・実施方法
クリッカー、氷、タオル、塩を準備します。

クリッカーの中に氷と食塩小さじ半分〜1杯入れ、キャップをしてよく振ります。

治療部位を露出させ、準備したクリッカーで患部をマッサージをしていきます。
通常、治療開始数十秒で、冷たい感じから暖かい感じ・灼熱感に変わっていきます。
その後1〜3分で刺すような痛みに変わり、4〜5分で感覚がなくなるといった経過をおいます。
感覚がなくなった段階で終了とします。

・実施上の注意点
骨の隆起部は、血行障害を起こしやすいので十分注意する必要があります。

マッサージは一点に集中させるのではなく、患部全体に均等に行うようにします。

もしもアレルギーで赤く晴れた場合は、ホットパックなどで温めるようにしていきます。

アイスパック

アイスパックは氷塊または、細かく砕いた氷片(クラッシュアイス)をビニール袋や専用のアイスバックに入れ、患部に直接または濡らしたタオルの上から当てるようにしていきます。
主に、急性外傷後の疼痛や浮腫の軽減、中枢神経系の痙性抑制に適用とされています。

・実施方法
氷、ビニール袋または専用のアイスバックと弾性包帯を用意します。

治療部位を覆うのに必要な量の氷片をビニール袋に入れます。氷は細かく砕いたものを用いると患部全体に密着しやすいです。
ビニール袋を閉じる際、袋の中の空気は抜いておくようにします。

治療部位を露出さし(必要に応じてタオルを当てる)、準備したアイスパックを患部に当てるようにしていきます。

弾性包帯、タオルなどでアイスパックを固定します。
弾性包帯を用いる際には、圧迫し過ぎないように注意します。
治療時間は通常20分前後ですが、患者さんの感覚変化をチェックし、感覚がなくなった時点で終了とします。

・実施上の注意
骨の隆起部は、血行障害を起こしやすいので圧迫に注意します。

膝・肘関節などの周囲では末梢神経の圧迫に留意する必要があります。
圧迫し過ぎてしまうと神経麻痺を生じてしまう可能性があるからです。



コールドパック

コールドパックは様々なサイズ、形状の物が市販されています。
いわゆる保冷剤や氷枕みたいな物と考えて頂ければ分かりやすいかと思います。

水分の含有量によって、冷凍により固くなるものと、ならない物があります。
水分量が多いものは-15℃前後の保冷性は良いがパックが固くなり、患部の形状に合わせにくいという問題点があります。

水分含有量が少ないものでは-5℃前後と保冷性は低いがパックが柔らかく、形状に合わせやすいという特徴があります。

コールドパックの適応はアイスパックと同様ですが、アイスパックと比べて適応部位の皮膚温度低下は緩やかです。

したがって、冷却効果はアイスパックよりやや劣りますが高齢者や子どもには適用しやすいと言われています。

・実施方法
コールドパック、タオルを準備します。

コールドバックを冷却装置あるいは冷凍庫で冷却します。
初めて使用する際には、2時間前後の冷却が必要となります。
一度使用したパックを再使用する際には、少なくとも30分以上の冷却時間が必要となります。

治療部位を露出し、準備したコールドパックを患部に当てていきます。
固くなるタイプのコールドパックを使用する際には、凍傷の危険性があるので、皮膚との間に必ずタオルを1〜2枚入れるようにします。

硬化しないタイプのコールドパックでも、必要に応じてタオル1枚程度入れるようにします。タオルなどでコールドパックを固定します。

一般的には弾性包帯での固定は凍傷の恐れがあるので避けるようにします。
治療時間は通常20分程度です。
皮膚の状況や患者さんの反応は随時確認し感覚がなくなった時点で終了とします。

冷水浴

冷水浴は、手指、手関節、肘など凹凸の多い部位に適した治療方法であり、適用部位全体を均一かつ深部まで冷却できる事が最大の特徴です。
主に急性外傷後の疼痛、浮腫の抑制、中枢神経系の痙性抑制に適用されます。
適用温度は2〜4℃10〜15℃など、全体的な僧正と検討しながら進めていきます。

・実施方法
準備するものは容器、氷、水、タオルです。

患部をゆっくり浸していきます。
患部全体が浸かるように水、氷の量を調整していきます。
適時、氷を言えて温度を均一にしておきます。
冷却に耐えられなくなったら患部を容器から出すように指導していきます。

寒冷療法は誰でも実践出来るからこそ正しい知識を


いかがだったでしょうか!?
寒冷療法とはどんな効果が得られるか|リハビリで使われるものを紹介と題して記事をまとめました!

なお
なお
寒冷療法は誰でも実践できるからこそ正しい知識を身につけて行って行かないと大きな事故につながってしまいます。

連日に渡り温熱・寒冷療法に関して記事を書いて来ました。

仕組みを説明するのにやや難しくなってしまっていたかもしれません。
分かりにくかったら申し訳ございません。何なりと質問をして下さい!丁寧に答えさせて頂きます。

温熱療法とはまた違い、寒冷療法には寒冷療法の良さや適応があります。
また、逆もしかりで正しく施行していかないと低温火傷のリスクがあるのが寒冷療法です。
誰でも施行出来るからこそ正しい知識が大切だと思っています。

温熱療法や寒冷療法に関して、怪我をした時や様々な症状が出ている際に温熱療法と寒冷療法を使い分けられるようになると完璧です。もはや、プロと言っても過言ではないです!!

上記も少し記載しましたが、温熱療法、寒冷療法共に大事なことは怪我を増悪させたり、怪我をしない・させないことだと思っています。

常にリスク管理を考えながら自分や目の前の方に施行できるようになると安全です!。

今回、参考にさせて頂いた本です。

以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
『悩み事』『もっと聞いてみたい事がある』と言う方はTwitterのDMやブログのお問い合わせから連絡下さい。1人で悩まず一緒に歩んでいきましょう!

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