こんにちは!なおです!
このブログでは『心を軽くする考え方』『医療』『リハビリ』の3つを柱に情報発信を行っています。
ブログを通しあなたの人生を少しでも良い方向に変えていけるような“お手伝い”が出来るようになることが最大の目標です!是非、参考にして頂きながら今よりも良い毎日を歩んで下さい!
お題は『温熱療法』に関してです!
自分も普段は温熱療法を併用しながらリハビリを進めています。
よく、病院やクリニックなどで『ホットパックをあてる』や『お湯の中に手を入れる』と言われているものです。
温熱療法に関しては医師の指示があれば、誰でも施術することが可能な治療法です。
ですが、国家資格を持ってない方や温熱療法に対して正しい知識がない方が温熱療法を行なってしまうと、火傷などの重大な事故を招いてしまう可能性も存在します。
そのような重大な事故を無くしていく為にも正しい知識を書いていこうと思います。
“医療系学生さんが勉強をする”“病院やクリニックなどで働いている方が知識を深める”“作業療法士・理学療法士の方が知識の確認のために記事をみる”“自分が行っている温熱療法に関してどのような効果が得られているのかを知る”など、この記事を様々な人に見てほしいです!
ご紹介する量が多いのでシリーズ化し記事を書いていきます。
この記事では、3〜4つ程ご紹介させていただいきます!
最後まで目を通して頂き知識を深めて頂ければと思います!
温熱療法とはどんな効果が得られるか|リハビリで使われるものを紹介
温熱療法で得られる効果は以下の通りです。
・痛みの緩和を行う事が出来る
・筋緊張の軽減を行う事が出来る
・軟部組織の伸張性促進を行う事が出来る
・新陳代謝の促進
・抹消血管の拡張を行う事が出来る
適切に温熱療法を用いていけばリハビリとの相乗効果は物凄いものになります。
そんな温熱療法を1つずつ紐解いていきます。
ホットパック
ホットパックは身体各部の輪郭に適合するように様々な大きさと形状のものがあります。
使用する範囲・部位に応じて、特大・大・中・小の大きさ、頸部用・肩用といったものがあります。
病院などの頻繁に使用する施設では、サーモスタットで水温がコントロールされたステンレス・スチールの浴槽内に浸しておきます。
1度使用したホットパックは再使用するのに、それを少なくとも15分程度浴槽内につけ、十分に再加熱をする必要があります。
在宅では、鍋にホットパックを入れて75〜85℃のお湯に約20分間つけ温めていきます。
適応
疼痛の軽減:
皮膚受容器を興奮させることにより、脊髄反射を経て鎮痛をはかっていきます。
これを難しくいうと、ゲイト・コントロール・セオリーの理論で解説出来ます。
循環の改善により、プロスタグラジンなどの疼痛物質を排除することができ、これが痛みの軽減をに繋がってきます。
筋緊張の緩和と精神的リラックス:
温めることにより、皮膚受容器が興奮し、その刺激が脊髄を経て自律神経系や中枢神経系に作用しリラクゼーション効果が起きるとされています。
軟部組織の伸張性促進:
温めることにより、皮膚表面の軟部組織の伸張性を高めることが出来ます。
循環の改善:
温めることにより血流の流れを促進する事が出来ます。
禁忌(ホットパックを使ってはいけない方)
・強い炎症が存在する場合:
捻挫をしたばかりや出血、炎症、腫脹がある場合は、損傷後24〜36時間は実質してはいけません。
強い炎症がある場合は、まず冷やすことを重点的にやっていきましょう。
・皮膚疾患および感染が存在している部位:
火傷のリスクや感染を拡げてしまうこと、感染の活動を活発にしてしまう可能性があるため行なってはいけません。
・腎臓や心臓障がいにより重篤な浮腫や重度の循環障がいが存在する場合:
温めてしまうと症状の増悪に繋がってきます。
・出血の恐れがある部位や血友病の方:
循環がよくなることで出血を強めてしまう可能性が存在するため使ってはいけません
・血管障がい起因の循環不全:
温めることにより循環の向上が見込めない場合、その部位への加熱は組織の壊死を促進すると共に火傷を起こす可能性がある。
・悪性腫瘍のある方:
温めることにより循環がよくなり、悪性腫瘍が転移する可能性が存在するため。
・収縮期血圧が90mmHg未満の場合:
血管拡張によって血圧が下がる危険性があるため
ホットパックの利点に関しては、熱エネルギーが増えない為、火傷の危険性が少ないとこと、他の深部温熱療法と比較すると禁忌事項が少ないことがあげられます。
また、欠点に関しては、表在性の温めとなってしまい、深部まで温熱が届かないことと、温め中に衣服を濡らしてしまう可能性があることです。
温熱療法施工中は基本的に席を立つ事や目を離してはいけません。
適時観察しながら、声かけを行う事が大切だとされています。
パラフィン浴
パラフィン浴は、浴槽内で固形のパラフィンと流動パラフィン(ミネラルオイル)を適度に混合させ、熱で溶かし、身体に流布して使用します。浴槽内温度は52〜53℃で一般的には使用されます。
適応
・疼痛の軽減
・筋緊張の緩和と精神的リラックス
・軟部組織の伸張性促進:
・循環の改善
上記はホットパック同様の適応効果が得られます。
禁忌(パラフィンを使ってはいけない方)
・強い炎症が存在する場合
・皮膚疾患および感染が存在している部位
・腎臓や心臓障がいにより重篤な浮腫や重度の循環障がいが存在する場合
・出血の恐れがある部位や血友病の方
・血管障がい起因の循環不全
・悪性腫瘍のある方
・収縮期血圧が90mmHg未満の場合
禁忌に関しても同様でホットパックと一緒ですが、特に皮膚炎および皮膚損傷のある方には要注意です。
パラフィン浴の利点に関しては、凹凸の激しい部分でも、ほぼ均一な熱エネルギーを与える事ができること、パラフィンの硬化する性質と小さな熱伝導率により、快適に熱を利用できることにあります。
欠点に関しては、治療中手足を動かせないことやパラフィン浴槽内に雑菌が繁殖しやすいということが挙げられます。
施術方法にはグローブ法、浴中法、ディップ挿入法、ブラシ法などの使用方法が存在します。
最も一般的なものはグローブ法です。
渦流浴
渦流浴は温熱の効果に加えて渦流による物理的な刺激を与え、循環の改善をはかる方法です。
全身が浸かるものから下肢、上肢など局所浴のタイプも存在します。
エジェクターにより局所に対するマッサージ効果も高めます。
骨折後や腱断裂後の炎症期から脱した後の局所の血行不良、関節拘縮、疼痛、腫脹の治療に使用されます。
適応
・疼痛の軽減
・筋緊張の緩和と精神的リラックス
・軟部組織の伸張性促進:
・循環の改善
禁忌(渦流浴を使ってはいけない方)
・強い炎症が存在する場合
・皮膚疾患および感染が存在している部位
・腎臓や心臓障がいにより重篤な浮腫や重度の循環障がいが存在する場合
・出血の恐れがある部位や血友病の方
・血管障がい起因の循環不全
・悪性腫瘍のある方
・収縮期血圧が90mmHg未満の場合
上記も適応、禁忌共にホットパックと同条件です。
渦流浴を行う際の水温は38〜42℃程度に設定する。できるだけ安楽な姿勢で実施できるようにしていきます。
治療時間は約15〜20分程度で実施し適時、手の状態を観察し必要に応じてお湯の中で手や足を動かすようにしていきます。
気泡浴と交代浴
気泡浴は、浴槽底部の気泡板より空気を噴出させ、気泡を形成していきます。気泡浴は怪我をした部位全体に対するマッサージ効果、末梢血管の拡張作用が期待出来ます。
気泡量は症状に応じて調整していきます。
効果としては循環の改善、関節拘縮の治療、疼痛の治療、腫脹の治療に用いられる。渦流浴より局所的な圧の集中は少なく、機械的作用は低いが疲労回復などの目的には適しています。
交代浴は、怪我をした部位を温水と冷水に交互に浸し、血管の収縮・弛緩能力を高め、抹消循環障がいの改善を目的に用いられます。
切断後の断端痛、腫脹などの慢性炎症症状、外傷性血腫の吸収などに利用されます。
バージャー病や動脈閉塞性硬化症など抹消動脈閉塞疾患に対しても抹消組織での酸素消費量を増加させ、側副血行の形成を促す目的にも使用されます。
温浴は38〜42℃、冷浴は10〜18℃に設定し4分、1分、4分あるいは5分、2分、5分と交互に浸し15〜25分程度実施する。温浴から始め温浴で終わるようにします。
適応
・疼痛の軽減
・筋緊張の緩和と精神的リラックス
・軟部組織の伸張性促進:
・循環の改善
禁忌(気泡浴・交代浴を使ってはいけない方)
・強い炎症が存在する場合
・皮膚疾患および感染が存在している部位
・腎臓や心臓障がいにより重篤な浮腫や重度の循環障がいが存在する場合
・出血の恐れがある部位や血友病の方
・血管障がい起因の循環不全
・悪性腫瘍のある方
・収縮期血圧が90mmHg未満の場合
となります。
温熱療法は正しく使わないと火傷の元!
温熱療法は正しく使わないと火傷の元になってしまいます!
温熱療法を行う方は、しっかりとカルテを見る。
その都度、その都度患者さんに問診をするようにしてください。
カルテを見ない。問診を怠ることは大事故につながります。
訴訟の世界に入ってしまいますので使用する際は、最善の注意を払って行ってください。
また、温熱療法を受ける側もしっかりと注意して受けてください。
医療者に全てお任せにしてしまうと自分が火傷をしてしまい痛い思いをします。
違和感があったらすぐに近くにいる医療者に伝える。
居眠りは絶対にしない。
我慢は絶対にしない。
熱いと感じたら手足を引き抜く。ロウを取るようにするなど対応してください。
温熱療法を受ける側も自分の身は自分で守ると言う視点が重要です。
ただ、温熱療法は正しく使用すれば怖いものではありません。
問診、触診をその都度して、肌のチェックを怠らない。カルテチェックをしっかりと行い既往をチェックする。温熱療法を実施している際は、席を外さない。
それを守れれば適切に良い効果を引き出すことが出来ます!
温熱療法の知識を深めて正しく使用していきましょう!
いかがだったでしょうか!?
温熱療法とはどんな効果が得られるか|リハビリで使われるものを紹介と題して記事をまとめてきました!
今回の記事では、わかりやすいように適応と禁忌が概ね一緒のものでまとめて見ました。
そして比較的、施行するのにあたっても安全なものばかりかなと思います。
上記の事を守って温熱療法を実施していれば、重大な事故には繋がらないと思います。
また、施行される側も上記の事が守られているかを確認しながら受けて下さいね。
なぁなぁにやっていると大きな事故に繋がるので注意してください。
次回のブログはやや短くなるかもしれませんが、極超短波療法(マイクロウェーブ)と超音波療法に関して書いていきます。
それが書き終えたら寒冷療法ものせて行こうかなと思います。
ぜひ、見て頂ければと思います!!!
以上、本日のブログでした!!!
本日、参考にさせて頂いた本です。
温熱療法、寒冷療法に関しては続きの記事が出来ています。
是非、こちらの記事も参考に読んで貰えるとより知識が深まるようになります!
温熱療法や寒冷療法は、知識を適切に身につけて実施していくことや受けることが大切です!
以上、本日のブログでした。
最後まで目を通して頂き本当にありがとうございました。
少しでもあなたの未来が良い方向に向かうことを祈っています。
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